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資本主義を学ぶ

慶應義塾理工学部卒が思う、”学歴は必要か”について【受験・就活】

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”幸せな人生を送るために、学歴は必要なんだろうか”

こんにちは、まあちいです。

現代日本の社会現象のひとつとして学歴社会という言葉がありますよね。

小学生くらいの小さな子が塾の入り口にぞろぞろと吸い込まれていく姿を見ると、

20年前と変わらず、いやむしろ一層と学歴社会の色合いが濃くなっているのかなという印象。

僕も小学校の頃から受験をしていた身で、当時は内心では勉強いやだなぁと思いつつも

仕方なくとぼとぼと塾に通っていました。

この記事では慶應義塾大学の理工学部を卒業した僕の視点で、

学歴って必要なのかを考察してみました。

まだ大学受験勉強を始める前の高校生や中学生、

なぜ勉強しなきゃいけないのか悩んでいる人の参考になれば幸いです。

学歴は必要なのか

このエンドレスに繰り返される議論に関する僕の結論は以下の3点

結論

(1)大企業に入社したいのであれば学歴は必要

(2)学歴のメリットは多々あるが、

 「受験」の費用対効果を考えると必須ではない

(3)需要のある分野で希少価値のある存在になることに注力すべき

前提として僕は慶應義塾大学の理工学部を卒業し、その後慶應の大学院修士課程を修業しています。

東京大学ほどではありませんが、一応日本の中ではそこそこ高学歴という体で議論したいと思います。

僕の結論は上記の通りですが、なぜこの結論に至ったかを順を追って話していきますね。

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そもそもなぜ”学歴の要否”の議論は繰り返されるのか

学歴は必要なのか。

この議論ってこれまでもどこかで必ず目にしてきた、エンドレスな議題だと思いませんか。

なぜこの議題は永遠と繰り返されているのでしょう。

僕が思うに、

学歴がなくとも(あっても使わずに)資本主義社会の中で成功をしてきた起業者やインフルエンサーの人たちは、

自身の成功体験から「学歴」の先に得られるものが対価として見合っていないと失望しているのでは。

一方、子どもの将来を心配するママさんや、学歴がなくて損をした経験を持つ方たちは、

日本社会がいまだ学歴社会であり、学歴の持つ力を感じ取っていると思います。

 

これら別の主張・信念を持つ人たちがいる限りこの議論はいつまでも繰り返し続き、

両者の意見が一致することもないでしょう。

 

ですので、ここでは僕はどちらの立場にも立たずに話を進めたいと思います。

学歴ありきで大企業に就職し30歳を過ぎた今思うことを、過去の自分もしくは

まだ大学入試の勉強を始める前の高校生や中学生に向けて発信します。

僕の経験上、学歴があると良かったことは多々あったのでまずはその話しをしますね。

学歴のメリットとは

学歴を得るためには、受験勉強をして合格をしなければいけません。

友だちと遊んだり、ゲーム、恋愛など、色んな欲求のある多感な時期に

それらを我慢して勉強しないと学歴は手に入りませんよね。

 ■学歴のメリット1:学歴を手に入れるまでに一定の我慢や忍耐力がつく

つまり、学歴があるというだけで、「この人はある程度の忍耐や努力ができる人なのだな」という

信頼・評価を受けることができます。

 ■学歴のメリット2:一定の忍耐や努力ができるという信頼・評価を得られる

慶應理工出身というと、ちょっとだけ一目置かれるという状況はたしかにありました。

コンパなんかでも、女の子の見る目が変わることが時折ありましたよw

なんだか僕という人間を見られていないようで好きじゃなかったですが。

 

また、学歴という忍耐や努力に対する信頼・評価は就職活動の際に威力を発揮します。

とりわけ応募人数の多い大企業では候補者を絞るための手段として”学歴”で判断する起業は未だに多いです。

”学歴がなくて忍耐力がある人”も当然たくさんいるはずですが、

起業視点で考えると30分程度の面談のなかでそのような人材を見抜くのって難しいと思うんですよね。

学歴を重視する大企業って、学歴ある人の方が忍耐力のある人がいる確率が高いので効率的に候補者を絞れるという考えなのでしょう。

損をするのは努力や忍耐力があるのに学歴がない人です。

自分を正当に評価される前に足切りされてしまう可能性があるからですね。

 ■学歴のメリット3:大企業に就職したい場合、就活で有利

ここまでは学歴の肩書としてのメリットを語りましたが、在学中にもメリットを感じました。

僕が慶應義塾に入学した際、クラスメイトの学生が皆効率よく自主的にテキパキと行動することにとても驚きました。

特に慶應義塾の高校から進学してきた学生は学びのコツを掴んでいるようで、

短時間で効率よく勉強し、余った時間で全力で遊んでいる印象。

当時は僕の高校までの旧友たちとは明らかに人種が違うように感じたものでしたが、

高学歴の人たちの環境に身を置くことで自ずと時間を大切に考え効率よく動けるようになったと感じます。

 ■学歴のメリット4:自主的に効率良く行動できる人たちに囲まれることで自分もレベルアップできる

「受験」の費用対効果はいまいち

このように、学歴を持つメリットは多々あるため、「無いよりあるに越したことはない」のですが、

受験で学ぶ内容そのものについては僕はかなり懐疑的です。

受験で学ぶ中身が微妙である最たる例は英語でしょう。

本来はコミュニケーションツールであり、

英語を極めることができれば世界の人々と円滑に意思伝達ができるため、

大きなアドバンテージとなるはず。

正しい教育って、英語をマスターするとどれだけ多くの人と意思疎通がとれて、

新たな可能性が生まれるっていう「未来」を見せてあげることだと思うんですよ。

異文化の人と意思疎通がとれる楽しさや魅力を教育の場で伝えるべき。

ところが、日本の受験英語ではコミュニケーションは軽視されて二の次ですよね。

英単語の暗記や文法の穴埋め、読解問題などばかり。

結局、肝心の外国人と話す練習が皆無なため、

社会に出ても初歩的な英会話すらできない人が多々いるのが現状です。

 

英語以外にも、歴史だって深く知れば生きていく上で大いに役にたちます。

過去の歴史から課題解決の糸口を学ぶことは良くありますが、

受験勉強ではひたすら広大な範囲をいかに広く浅く丸暗記するかが問われます。

数学、物理、化学、生物などは理系ならば将来の職種によって役立つ部分もありますが、

まるで使わない、役に立たないようなマニアックな部分も多々あるわけで。

つまり、高いお金を払って塾に通い、貴重な時間を費やして一生懸命学ぶ割には、

肝心の中身の濃度がいまいち希薄なように感じてしまいますね。

本当に大切なことは何なのか。中高生に伝えたいこと。

競争が大好きな人は大企業で突き進めばいい

よって僕の結論としては、

 (1)大企業に入社したいのであれば学歴は必要

 (2)学歴のメリットは多々あるが、「受験」の費用対効果を考えると必須ではない

となりました。(3)はこの後説明しますね。

大企業に入社したいのであれば、面接前に落とされるリスクを考えれば学歴は必要なのでしょう。

でも、本質はそもそもなぜ大企業に入社したいのかですね。

大企業に就職が決まったとき、僕のまわりの大人は喜んでくれましたが、

就職後すぐに、今度は学歴を持つ人たちとの競争第2ラウンドが始まりました。

しかも第2ラウンドは組織の中での根回しや立ち回りといったスキルまで駆使しないといけません。

競争が大好きで、第2ラウンドでも頂点を狙える人には向いているでしょう。

僕は30歳過ぎにもなって今さらですが、大企業に入ることって本当にそんなに重要なことなの?って感じています。

僕たちは資本主義経済の中を生きているのだという本質

結論の(3)として、「需要のある分野で希少価値のある存在になることに注力すべき」を挙げました。

学歴が必要かを議論する上で忘れてはならないのは、

僕たちは資本主義経済の中で生きているということですね。

これを抜きにしてしまうと、学歴があるほうが就活に有利だとか、

大企業のほうが安定しているとか年収が高いとか、やや視野の狭い議論になりがちです。

大前提として資本主義の世の中は等価交換で成り立っていると認識すべきです。

資本主義のマーケットの中で物々交換をするには、

相手が持っていないものでないと交換の旨みがあまりありません。

資本主義社会ではいかに自分が希少価値が高いものを持っているかが重要となるわけですね。

その意味でいうと、学歴がある人は学歴がない人よりも少しだけ希少価値が高いです。

が!!毎年何千人もの高学歴のレッテルをもつ人が卒業して生み出されることを考えると

結局は学歴を持っている人も世の中にたくさんいるわけで、

実はあまり希少価値が高くないですよね学歴って

そして所詮学歴は肩書です。

そこで習得した中身である受験勉強の内容が価値あるものであれば話は別ですが、

上述の通り受験勉強の内容それ自体って世に需要のあるものではないんですよね。

僕はこのことに気づくのに30年もかかってしまいました。

なぜって、学校では教えてくれないからです。

センスのよい人は途中で気づけるものですが、凡人は気づかず過ごしてしまう人もいるのです。

これから受験勉強を始める前に、まずこの前提を認識した上で

自分はどうなりたいのかを一度考えてみると良いのではないかなと思います。

需要のある分野で希少価値のある存在を目指そう

学歴のメリット1で「学歴を手に入れるまでに一定の我慢や忍耐力がつく」ことを挙げましたが、

そもそも我慢や忍耐って必要なのでしょうか。

世の中には好きなことに熱中していてそれが仕事になっている人がいます。

端からみると凄い努力をしているように見えても本人は好きでやっているので我慢や忍耐はしていいない。

そんな状態が理想じゃないかなと思うんですよ。

ただし!!

「じゃあ野球が大好きだからプロ野球選手を目指そう!!」というのはやや軽率と感じます。

たしかにプロ野球選手は希少価値の高い存在であり、プロの野球の試合は需要も高いです。

が!プロになれなかった人の試合を見たい人はほとんどいません。

長年練習して習得したハイレベルな野球の技術を持った人であっても、

プロでないのならその技を見たいという需要はほぼないわけです。

この話は百獣の王でおられる武井壮さんが「大人の育て方」というタイトルで

とてもわかりやすく解説していますので、検索して話を聴いてみてください。

ここを理解しているかいないかで世の中の見え方すら変わってくる重要な点だと思うので、

30分くらいの話ですが本当に聴いてみてほしいです。

どうすれば需要のある分野で価値ある存在になれるのか

ずばり!

早いうちから時代のニーズにあった分野の勉強を始めることです。

当たり前に聴こえるしれませんが、大勢が受験のための勉強をしている中で

人と別のことを学ぶのは、今の日本では思ったほど当たり前のことではありません。

需要のある分野でその道を進んで成功した方の例として、

日本マイクロソフトの業務執行役員である澤円(さわまどか)さんの話が参考になります。

澤さんはまだパソコンの普及していない1990年代に生命保険のIT子会社に入社しています。

大学までは経済学部卒という文系ですが、直感でPCの世界に踏み込んだとのこと。

その結果、いまや日本マイクロソフトの業務執行役員です。

澤さんが凄いのは、PCを誰も持っていないような時代に、需要が今後爆発的に伸びる分野に踏み込んだこと。

サウザーラジオの澤さんの話は必聴なので、繰り返し聴いてみてくださいね。

サウザーラジオの中で澤さんが「習得してコスパの良いスキル」を紹介しており、

英語(話せること)とプログラミングを学べとのことです。

僕もこれは同感で、付け足すならば読書とお金について勉強しておくこと。

 

学歴は必要かという問いの結論(3)として

「需要のある分野で希少価値のある存在になることに注力すべき」を挙げました。

僕のおすすめとしては、世の中の需要と直接的な関わりが薄い受験勉強はほどほどにしておいて、

英語(会話中心)、読書(司馬遼太郎がおすすめ)、プログラミング(Web系)、お金(資本主義の仕組み)の4点についてひたすら学んでおくことで、

希少価値の高いスキルを身につけられるのではと思います。

学歴は確かにあっても困るものではないので、中学高校のうち5年間は上の4つをひたすらやって、

最後の1年くらいは受験勉強に本腰いれるくらいがちょうどよいのではないですかね。

 

以上が僕なりの「学歴は必要か」に対する考え方になります。

あくまで資本主義の世の中で、金銭的・時間的に裕福になりたい人へのおすすめなので、

まわりと同じことをするのが安心だという人にはこの結論は適用できないかもしれませんが。

この話、中学のころに教えてほしかったなぁ。

当時の僕が聞いたところで「ふーん」と流して理解できなかったかもしれませんが。笑

今日はここまで。

まあちいでした。

 

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代わりに自分で本を読んで、お金の勉強して、プログラミングを学び、英語を話す練習ができるなら、

わざわざ受験は必要ないかな。

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